みずむし・たむし

 白癬(はくせん)は白癬菌という糸状の形をしたカビ(真菌)が、皮膚の角質に感染することで起こる皮膚病です。皮膚科を受診する人の10%以上が白癬を持ち、蒸し暑くなる夏には全人口の1/4が体のどこかに白癬菌を持っています。(かゆみの症状がある人は白癬を持っている人の10%に過ぎません。このため無自覚のまま菌をばらまいている場合が少なくありません。)


 白癬菌は角質に含まれるケラチンを栄養として増殖するため、人の体では、角質が存在しない粘膜以外はどこでも感染する可能性があります。
最も一般的で頻度が高いのは、足の裏の白癬(水虫)で、次いで足の爪にできる爪白癬、以下、からだにできる体部白癬(ぜにたむし)、股間周辺(そけいぶ、殿部)にできる股部白癬(いんきんたむし)、手にできる手白癬が続きます。 最近は少なくなりましたが、脱毛の原因となる頭部白癬(シラクモ)で受診する方も時々あります。


 白癬は、足ふきマットやスリッパなどの共用物を介して人から人に感染します。一瞬接触するだけであれば、付着した白癬菌が乾燥して剥がれ落ちていきますが、付着した状態で湿り気のある状態に長く置かれると、角質の中に菌が入っていくため感染が成立します。
水虫は、靴下を長く履いていることが多くなる社会人(20代以後)に多く、比較的サンダルなど通気性の良いものを履いている女性より、蒸れる靴下を履いている男性に多いとされています。


 治療は、普通の水虫やいんきんたむしに対しては抗真菌剤の外用薬を使います。通常であれば、足で1ヶ月、体で2週間程度で症状は軽快します。ただし、かかとの角質が厚くなるタイプの水虫や爪白癬には、外用薬だけでは効果が弱いため、抗真菌剤の内服薬を使います。内服治療を行う場合は、薬剤にもよりますが、およそ6ヶ月程度内服を続ける必要があります。